蓄電池(バッテリー)は、使う素材によって「鉛蓄電池」「ニッケル水素電池」「リチウムイオン電池」「NAS電池 (ナトリウム・硫黄電池)」などに分けられます。
それぞれの特長に合わせ、利用される用途が異なります。
■鉛蓄電池
負極に鉛、正極に二酸化鉛、電解液に希硫酸を用いた電池です。
主に自動車のバッテリーや、非常時のバックアップ電源として用いられています。
メリットは、安定性に非常に優れ、価格が比較的安い。
デメリットは、大型で重く、使用を繰り返すことで性能が劣化し、寿命が低下していく。
■ニッケル水素電池
負極に水素吸蔵合金、正極にオキシ水酸化ニッケル、電解液に水酸化カリウムなどのアルカリ水溶液を用いた電池です。
主に、乾電池二次電池・ハイブリッドカーなどに用いられています。
メリツトは、エネルギー密度が高く、過充電・過放電に強いと。
デメリットは、自然放電量が大きく、使わなくても電気容量が減ってしまう。
■リチウムイオン電池
負極にグラファイトなどの炭素材、正極にリチウム含有金属酸化物、電解液に有機電解液を用いた電池です。
メリットは、急速充放電が可能、蓄電池の中でもエネルギー密度が高く、小型化が可能、自己放電が少ない、寿命が比較的長い。
デメリットは、鉛蓄電池に比べると価格が高い。有機電解液を用いているため、高い安全性の確保対策が必要。
■NAS(ナトリウム・硫黄電池)電池
負極にナトリウム、正極に硫黄、電解液にベータアルミナセラミックスを用いた電池です。
メリットは、エネルギー密度が高く、鉛電池と比較しても低価格・長寿命。
デメリットは、常温では動作せず作動温度の300度に温度を維持する必要がある。
ナトリウムと硫黄を使用するので危険物として取り扱われるため、日々の動作確認や保守作業などが必要不可欠となる。