加齢のため、耳が遠くなって、テレビの音量を大きくしないと聴き取りづらい。
こんな老人性難聴者のために、遠くの音を近くに届けてくれる補聴器の機能を搭載したスピーカーがあります。
これは、単純に音を増幅するのではなく、難聴の人でも聞こえやすい音にして、聞こえにくい高音域の音を聞くことができスピーカーなのです。
このスピーカーを使うことによって、
■テレビの音がうるさいと家族から指摘される心配がなくなります。
■テレビの大きさは変えずに耳元で聞きくことができます。
■演者や出演者の声が遠くて聞き取りにくいことはなくなります。
このように、テレビなど音を拾いたいところにマイク(受信器)を置けば、スピーカーが増幅して、テレビの声などを、離れた場所の音を近くで聞くことができるのです。
老人性難聴者向けのスピーカーは、メーカーや器種によって違いますが、卓上や耳元、手元で音を聞くワイヤレススピーカーなどがありますが、多くはワイヤレスの充電式です。
普通のスピーカーとの違いは、音を分析して高音域の聞こえを補強することによって、聞こえの悪い人が、聞こえにくい音を聞けるようしていることです。
老人性難聴の方は高い音の聞こえが悪くなります。これは、加齢によって、高音域の音を拾う有毛細胞が減少するためです。
有毛細胞は、耳の奥にある蝸牛に存在しおり、また、蝸牛はカタツムリのような渦を巻く形状です。
蝸牛の入り口付近にある有毛細胞は、高音域の音を拾い、出口に近づくほど低音の音を拾いますが、傷つきやすく早く減少していきます。このため、加齢によって高い音が聞こえにくくなるのです。
通常のスピーカーだと、音だけではなく雑音も一緒に大きくなってテレビの音が聞き取りにくくなります。
しかし、老人性難聴者向けのスピーカーは、この高音域の音を補強することによって必要な音だけを大きくできるので、雑音の少ない聞こえの良い音を聞くことができるのです。